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くるまのはなし
不景気というものは購入するものにも大きく関わってくる。
中古じゃないおろしたての新車なんて、自慢ではないがバブル期以来、まったく購入できていない。
もちろん私も格好いい車に乗りたい気持ちは大いにある。しかし、景気は回復傾向とかマスコミが無責任に喧伝するのと、職場の実情はまったく違うし、収入も一向に増える気配がない。
その結果、高価な車と言うのは贅沢品であり、そのお金を削って家族サービスなどに利用した方がいいと考えるようになったのは、自然の流れだろう。
さて最近、私自身ではなく、私の親父が長年乗ってだいぶガタがきた車を買い換えたいという話を持ち込んできたので、ここではその事を書いておきたいと思う。もちろん希望は中古車だ。
頼られたからにはこの不景気下、ちょっとでも安く、いい車を勧めてあげたい。親切心で私はネットで近所の中古車の相場を調べ、また直接店に電話するなどして、安く良いものを探し続けた。
そしてついにこれは、という車に行き当たり、直接店に足を運び、現物を確認して、親父に連絡をつけた。現物を見た親父もかなり喜んでくれて、店の人といろいろ話をしていた。
よかった。これで役目を果たせたと私も胸を撫で下ろした。
ところが数日後、親父が乗り換えた中古車は、私が勧めたものとはまったく違う車だった。
さすがに色をなして私が詰問すると、親父は私だけではなく、知り合いの中古業者にも相談していたのだ。
その中古屋はいきなり現物の車を持ってきて、もう親父は買うものと決め付け、手続きを進めていたという。面と向かって断りきれずに購入したと言うわけだ。
その中古屋の持ってきた車は、走行距離といい値段といい、私が選んだ車よりはるかに劣っていたのだから、私が一気に脱力したのは言うまでもない。
当然ながら私は、話をしていた店にお詫びの電話をかける羽目になり、面子も潰されて踏んだり蹴ったりだった。
乗り換えた車は早くもトラブル続きらしいが、申し訳ないが、もう私の知ったこっちゃない。
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